9月18日ラ・モネータ「デ・エントレ・ラ・ルナ・イ・ロス・オンブレス」

ミハスのラグーナ劇場での公演。
フエンサンタ・ラ・モネータは何度か来日しているグラナダ出身の若手バイラオーラ。
私が最初にみたのはマリオ・マジャの舞踊学校の卒業公演。めちゃ光ってた。その後、ハビエル・ラトーレの「リンコネテ・イ・コルタディージョ」などにも出演し研鑽。現在、ロシオ・モリーナとともに若手のバイレをひっぱっている実力派。ビエナルでも独り舞台をつとめているが、本格的なオブラ、作品はこれが初めてなはず。。。
なんですが、これがとても良かったんですね。
白いシーツがいっぱいに広がるシンプルかつモダンな舞台構成は、演出のハンセル・セレサ(ジェルバブエナの5ムヘーレス5の演出家)の手によるもの。美しい照明、ビデオを効果的につかったのも成功の要因でしょう。

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はじまりは、同郷の先輩ジェルバブエナを思い出させる、ネグリジェのような衣装で登場。マラゲーニャ(近年めちゃ流行してますね。ラファエラ・カラスコのがきっかけだと思うけど、その前にエバが踊ったグラナイーナからきてるのかもしれない…)からアバンドラーへ。続いてアバニコ(といっても舞踊用のペリコンとよばれる大型のではなく、小さめの普通のアバニコというのが現代的でおしゃれ)をつかったグアヒーラ。
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背中の大きくあいた黒のジャンプスーツでのファルーカもよかった。
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続く、バーチャル・コレオグラフィーというのは、白いシーツにうつしだされたビデオの中でモネータが踊るというもの。左右に、思いに沈むモネータとそれにはっぱをかけるような情熱的なモネータ、二人のモネータがあらわれ、最後には本人も舞台にでてくるという構成。
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冒頭の白い衣装にスカートを巻いて踊ったソレアが絶品。深み、そしてコラヘのある、ムイ・フラメンカなソレアだ。
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そして深紅のバタ・デ・コーラでのシギリージャ! これも、お見事!のひとこと。
昨年のセビージャのビエナルでは、まだまだこなれていない感じがあったバタだが、今回はしっかりコントロールしているのはすごい。若いってすごい。こわいくらいだ。そして習得した技術を最大限にいかして“表現”しているのだ。なにを?彼女のシギリージャを、である。言葉にならない思いがそのまま踊りになって観ているわたしたちの心にとびこんでくるのだ。
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いやー、いいものをみさせてもらいました。
モネータの踊りを支えた、一人で最初から最後まで歌いきったエバ・ドゥランも素晴らしかったし、
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音楽を担当したギターのミゲル・イグレシアスもさぞかしの力仕事。
モネータもミゲルも拍手をうけて涙ぐんでいたのも、自然なこと。
いやー。本当にいいものをみせてくれてありがとう。
も一度観たい。

De entre la luna y los hombres
Baile; Fuensanta "La Moneta"
Cante; Eva Durán
Guitarras; Miguel Iglecias, Paco Iglecias
Percusión; José Carrasco
Compás; El Eléctrico, Trombo

Málaga en Flamenco 07 siete nuevas producciones
18 de septiembre 21:00 teatro Las Lagunas, Mijas
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# by kiokos | 2007-09-19 20:52 | 公演評  

9月17日「シンコ・センサシオネス」

マルベージャの劇場での若者公演。
トップバッターはハビエル・コンデ。(ちなみにエストレージャ・モレンテの夫である闘牛士も在日スペイン大使も、私の知り合いも同姓同名。。。)こどものときからサビーカスなどの難曲を楽々こなして評判だった彼も18歳。ああ、大きくなったわねえ、と近所のおばさんのよーな感想を抱いたのは私だけではないだろう。たしかなテクニックで今日もパコ・デ・ルシアらの曲をばりばり弾いていた。フラメンコギターは、オリジナルの曲を演奏するというのが定番で、演奏そのものだけでなく作曲能力もともに評価されるというのが普通だけど、彼のように巨匠たちの名作を演奏する、というスタイルも見直されるべきだ。
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二番手はグラナダ出身、エル・コロラオ。ソレア、ファルーカ、ブレリア。声がよくてうまいのだが、伴奏ギターに足を引っ張られるのが残念。あと歌詞はたぶん彼の作なのだろうが、すべて流行歌風なのがちょっとひっかかる。いいギタリストで、昔ながらの歌詞でもう一度きいてみたい。
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三番手はマラガ県アルチドーナ出身のアナ・パストラナ。ティエント/タンゴからアバンドラオになりタンゴ・デ・ピジャージョ(タンゴ・デ・マラガ)へと展開していく。前日のマラガ・バイラオーラでもそうだが、いろんな曲をまぜて詰め込むのがマラガのダンサーは好き? また肩の位置も昨日と同じく悪いのは残念。同じ先生にならった?
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休憩をはさんだ二部もハビエル・コンデのギターソロで幕をあける。
続いてマリア・トレド。トナー、ミラブラス、ペテネラ…。ドラマチックな演出過剰?
音楽学校出身だそうだが、そのわりに外すし、発声も自然ではないような。。。伴奏はパコ・コルテス。
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最後はコルドバ出身、ハビエル・ラトーレ門下のダニエル・ナバッロ。
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ようやく、クオリティのあるバイレをみることができた!という感じ。これは好き嫌いの問題ではなく、表現するための技術を持っているかどうか、ということ。アレグリアスからハレオに。
最後は全員によるフィエスタ・ポル・タンゴスで幕を閉じた
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CINCO SENSACIONES
Guitarra; Javier Conde
Cante; Sergio Gómez "EL COLORAO", Maria Toledo
Baile; Daniel Navarro, Ana Pastorana

Málaga en Flamenco 07 Solo apto para menores
17 de septiembre 21:00 Teatro Ciudad de Marbella, Marbella
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# by kiokos | 2007-09-18 11:24 | 公演評  

9月16日「マラガ・バイラオーラ」

マラガ市立セルバンテス劇場での公演はタイトル通り、マラガ出身の女性舞踊手たちを集めた公演。

幕開きはマラガ高等舞踊学校生によるマルティネーテ。
ここで昨年度から教授をつとめるハビエル・ラトーレの振付け。スペイン国立バレエ団もかくやというほどの出来。振付けがいいのはもちろんだが、姿勢をはじめ、基本的なテクニックがしっかりできている、という印象。生徒でこれなら、と期待したのだが。。。
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一番手は先日も登場のルイサ・パリシオ。バタ・デ・コーラでソレア(途中でソレア・ポル・ブレリアになったりする)。師ミラグロス・メンヒバルゆずりのバタさばきはさすが。だが、表情、仕草にいたるまでの完璧コピー。ミラグロスの振り付け、というよりミラグラスを踊ってるという感じ。彼女らしさが開花するのを待ちたい。
二番手、ロシ・デ・アルバのシギリージャ。踊り手がでてくるまでにすでに5分経過、ってどーよ。ベテラン?らしいのだが、姿勢ができていない。肩の位置、首の位置などは基本中の基本だと思うのだが。基礎の大切さを改めて感じさせる。オリジナル、ユニークといえばきこえはいいが、要は勉強不足。
一部の最後をしめたのはラ・ルピ。生徒3人による忙しいファンダンゴに続き、アレグリアス。これも忙しい振付け。マラガでは一番評判のいい先生らしいのだが、性格的にじっとしてられない? 明るく、楽しげな雰囲気は伝わってきた。フラメンコ風の短い上着ではなく、丈の長いふつうのブレザー丈のジャケットというのが珍しい。

第2部の幕開きはソレーラ。サックスにウッドベースなども入ったオーケストラのよーな編成をバックに。しかしまあ、これがなんともいえない。コンパスもごちゃごちゃ。踊り以前の問題。肝心の踊りもおしてしるべし。
最後はイレネ・デ・ベニータはナナにはじまるオブラのような構成。うーん。セルバンテス劇場での晴れ舞台ということできばったんだろうが、逆効果か。
締めに舞踊学校生が再登場。
かなり辛口になったが、いやー、やっぱり基礎って大切ですよ、みなさん。
ラトーレ教授のもと精進している生徒たちの未来に期待!

ちなみにマラガ出身の舞踊家でも、ロシオ・モリーナのような素晴らしいバイラオーラもいます。。。


Málaga Bailaora
baile; Luisa Palicio, Rosi de Alva, La Lupi, Solera, Irene de Benita, Almunos de Conservatorio Superior de Danza de Málaga

Málaga en Flamenco 07 Son de Málaga
16 de septimbre 20:00 Teatro Cervantes Málaga
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# by kiokos | 2007-09-18 00:56 | 公演評  

番外編 タブラオ・ロス・タラントス(9月13日)

えー、このブログでは、フラメンコソフトの専門店アクースティカとフラメンコ情報誌パセオの後援のもと、07年9月一杯開催中のフラメンコのメガ・フェスティバル、マラガ・エン・フラメンコについて書いているのでありますが、今日はその番外編。
タブラオ訪問記でございます。
でもマラガ・エン・フラメンコにまったく関係がないわけではありませぬ。
なぜならこのタブラオのスター、フィグーラはカレーテ、その人なのであります。

カレーテについては8月27日の公演評http://malagaen.exblog.jp/6074992/にも書きましたが、この公演「僕は僕の年を知らない」に主演しているベテラン舞踊家であります。
マラガ・エン・フラメンコのオフィシャルHPのバイオによれば
「15歳でプロとなり、22歳でフィグーラに。グラン・アントニオ、ファルーコ、マティルデ・コラル、マリキージャ、ガデスなど偉大なアルティスタたちと共演」
という人でありますが、タブラオでずーっと踊ってきた人で、マラガのタブラオにでていた小島章司氏や、俵英三氏とも共演したそーな。(「コジマはうまかったぞ」とのこと)

現在はマラガからカディス方向へ行った、海沿いの町、トレモリノスのタブラオ、ロス・タラントスに出演の傍ら、クラスを行ったりしているそーな。
んで、そのタブラオに、13日の公演終了後、友達と行ったわけです。
11時のショーはすでに終わっており、近くでちょっとつまんで1時のショーに。
若手二人にベテラン二人のダンサーに、カンタオーラ、ギタリスト二人というこじんまりした構成。店も小さいのでマイクなしでも、と思うのだけど、なぜかマイク。。。
若手バイラオーラにバイラオールがからむオープニング。
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続いて登場のトリニダ・サンティアゴ、ラ・トリニは55年生まれ。いやーこれがなかなかよかったです。ちょっとアンヘリータ・バルガスを思わせる感じの、いい踊り手。
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そして真打ち、カレーテ
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いやー、ほんとうにユニークな踊り手です。
この日も翌日公演に出演のラファエル・デル・カルメン、ラモン・アマドール、ボボーテといったアルティスタたちが顔をだしていたけど、イスラエル・ガルバンやクリスティーナ・オヨス、ミゲル・ポベーダなど、名だたるアルティスタたちが近くで公演の際に寄って行く理由もわかるというもの。これ、スペインのほかのタブラオではまずないことです。。。
なお、ショーがないときもあるので行くのは電話してからにしましょう。。。

Los Tarantos
EDf. Copacabana Paseo Marítimo, 51
29620 Torremolinos
www.tablaolostarantos.com
tel.952441711- 607595827
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# by kiokos | 2007-09-17 01:52 | そのほか  

9月15日「シエテ・ギターラス」

三連荘の締めはギターのリサイタル。ロンダの旧市街、市役所そばの教会の横の小さな広場が会場。

今回のマラガ・エン・フラメンコはパコ・デ・ルシアにオマージュしているのだが、そのパコとの共演でも知られるベテラン・ギタリスト、エンリケ・メルチョールと、地元マラガなどのギタリスト7人による公演。のはずが、直前で?ホセ・マヌエル・レオンが出演中止となったのは残念。
エンリケの曲を全員で合奏(とゆーのか?)で幕開け。
続いて、イスラエル・ガルバンやモレンテらの伴奏でおなじみ、ヘレスのアルフレド・ラゴス。パコ・デ・ルシアの曲を一曲、後、自分の曲を一曲ずつ弾くという構成。
アルフレドはパコのグラナイーナとファンダンゴ・デ・ウエルバを。

その後ご当地出身パコ・デ・ロンダ、サルバドール・アンドラーデ(ホセ・マヌエル・レオンの父)、セルビア出身でコルドバ音楽学校フラメンコギター科卒のイゴル・ネデルコビッチと続き、アントニオ・レイに。パコがコンサートでも演奏しているソレアをこれほどまでに完璧に近いかたちで演奏できる人はそう多くはいまい。
最後はエントレ・ドス・アグアス、二筋の川を全員で演奏。ここでも気を吐いたのはエンリケとアルフレド、アントニオの三人。ほかとはレベルが違いすぎる?
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Siete Guitarras
Guitarras; Enrique Melchor,Alfredo Lagos, Salvador Andrade, Antonio Rey, Paco de Ronda, Igor Nedelkovic
percusión; Carlos Heredia
cante; Loli Heredia

Málage en Flamenco 07 su homenaje
15 de septiembre 23:00 Plaza Pedro Pérez Clotet, Ronda
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# by kiokos | 2007-09-17 00:50 | 公演評